仙台の西部にあるこの地域は、大きな揺れにも関わらず奇跡的に被害がほとんどありませんでした。
水道は無事で、電気は地震の2日後に復旧しました。しかし都市ガスは止まったままです。風呂には仙台に来てから入っていません。
下水処理場が壊れてしまい、復旧の見通しが立たないため、洗濯や食器洗いも最小限にします。皿にラップをかけて洗い物をしなくて済むようにします。
ガソリンがないため車での買い物はできず、電車も復旧しておらず、たまに来るバスは満員です。
病院に薬をもらいに行きましたが、2時間近く待って、次の順番というときに救急の患者が入ってきました。
それでも、仙台市内は少しずつライフラインが戻りつつあります。
数日後には都市ガスが復旧するもよう、これは新潟から天然ガスを引くそうです。
家の電話は数日前に突如開通しました。安否を訊ねる親戚の電話が増えました。家庭ごみの収集も始まりました。
それでも母が以前と同じように一人で暮らすのはもう無理です。被害が少なかったとはいえ、母もやはり被災したのです。
住み慣れた仙台を離れるのはさびしいと思いますが、しばし脱出しなければなりません。静かに余生を送っていた母にとっては悪い夢でしかないでしょう。現実ばなれした発言が多くなっています。