今日のは長いです。携帯の人ごめんなさい。
前日に引き続き、チンドンよしのさんの仕事で西八王子にやって来た。
自分も仕事に出ながら、その日一日を記録しようという趣向である。
吉野親方登場。知ってる人は知ってるけど、チンドン屋さんは着物姿で出勤なのである。
駅からタクシーに乗って、お店に到着。本日の現場は、パチンコ&スロット「将軍」の新台入れ替え宣伝である。ドラムは好井さん。
お店のポスターに、なんとチンドン屋も載っている。ん?小さくてわからん?「ファン感謝」の横です。
控え室にて、ポスター作り。仕事の前は必ずやる作業だ。親方はガムテープ、ビニールひも、割りばしは必携。
このパチンコ店は昔ながらの、従業員住み込み、まかない付きで、われわれの控え室も寮のひと部屋を使わせてもらった。今どき都心では見られない、アットホームな店である。
さあて時間となりました。「よろしくお願いします。」
テテテンテンテン、ドドン!まずはたけす(竹に雀)から。
お店の前でしばらくやったら、街廻りに出る。坂を登ってしばらく歩くと、味わいのある商店街にたどり着く。(下)
お買物のお客さん、お店の人がぞろぞろ出てきて話しかけてくる。なんだか時間の流れが違うようだ。
昭和の面影が残る地区を過ぎると、団地群が現れる。窓からのぞくおばちゃんたちにも大きな声で宣伝する。
団地内の不思議な公園で一休み。塗装の剥げた、ライオンや鹿、オットセイが哀愁を誘う。ウサギとカメの謎のストーンサークルもあり、今にもウルトラマンが出てきそうな昭和40年代なロケーションだった。
再び街を廻っていると謎の物体に出会う。通りかかった紳士にたずねると、京王多摩御稜線の橋げたの跡とのこと。隣の建物と一体化していた。
いったんお店に戻って昼食。お昼は賄いと聞いていたが、お寿司を買っていてくれた。しかし、賄いのキンピラやお味噌汁などもおかわり自由で、ありがたいお昼御飯であった。いつもお昼がこんな風に恵まれているわけではない。
英気を養って、また街廻り。いつのまにか少年がだまってついてきた。すごく興味ありそうなんだけど、照れて話しかけはしない。そんな男の子。
川(たぶん浅川)のほとりを歩く。向こうに山が見えて、気持ちいい〜。
「子供のころ、よくチンドン屋についてったのヨ〜」、というおばさんがわざわざ車を止めて撮ってくれた。笑って暮らそうということで、ナンバーも8並びの陽気な人だった。
いよいよ仕事も終盤。宣伝にも力が入るが、ラストスパートの前に一服。お店近くにおいしそうなケーキ屋があり、なんとあの元横綱大乃国も遠方から買いに来るという。そこでケーキを買って控え室で休憩。お茶休憩がいつでもこんな風に恵まれているわけではない。
後は、休みなしで、演奏、宣伝。興奮していつまでも手を振っていた保育園の子供たち、
テニスの手を休めて近寄って来た女子高生たち、「おんな、おとこ?」と吉野さんに聞いてきたおばさまたち、応援してくれたほろ酔い気分のおじさま、仏のような笑顔の米屋のご主人、昔「千鳥屋」というチンドン屋にいたというおじさん、etc.、一日でたくさんの出会いがあった。用意してきた傘も最後まで使うことなく、無事仕事を終了することができた。
そして、帰路につくのであった。