しばらくして、Hさんから電話があり、やはり母は理解力、記憶力ともにかなり危うくなっており、妄想と現実の間をさまよっているらしいことがわかった。
母は、5月のはじめに、かかりつけの医者でうつ病と診断されて、薬ものんでいたのだがあまり改善されず、保健婦さんの紹介で精神科に行き始めたばかりだった。突然のこの状態の変化に、私はまず薬の副作用に違いないと思った。ようやくのことで母から薬の名前を聞き出し、ネットで調べると、抗うつ剤として処方されたその薬の副作用として、幻覚、せん妄とあり、やはりという思いだった。
Hさんに、その日のうちに、精神科に母を連れて行ってもらうことになった。