ついに我が家も人並みに地デジ化することになり、15年物のアナログテレビに別れを告げる日がやってきました。
最近では、見ていると突然横一本の白い線のみの画像になったり、急に画面が真っ白になったりすることがあったので、寿命と言えば言えなくもなかったのですがね。
さて、それと引き換えにやってきた大型新人君は、あっという間に家族のハートをつかんでしまいました。
美しくスッキリとしたデジタル画像、特に新しいアニメや自然の番組はきれいですね。
でも、意外な落とし穴がありました。
ある時、ウルトラマンのDVDをじっくり見ることにしました。何度も見ている「怪獣殿下 前後篇」、ゴモラの出てくる回です。大画面でどんなに迫力のある映像かと思いきや…。
デジタルテレビは残酷にも、ロケと特撮の差を克明に映し出してしまうのです。生き生きした隊員たちのロケでの動きに対して、戦車やツルツルのウルトラマンの作りもの感が際立ってしまうということに気がつきました。
アナログテレビでは、作りものとわかっていながらも見る側がその境界をあいまいにできる部分があったと思います。ましてや、私がリアルタイムで見ていたころは白黒ですから、よりあいまいにひと続きの画像に見えたことでしょう。だからかえって迫力があったのではないでしょうか。
クリアに見えることが良いことばかりではないのですね。そしてウルトラマンはアナログ時代のヒーローだったのだ、と強く感じました。